任天堂 ”驚き”を生む方程式
- 作者: 井上理
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2009/05/12
- メディア: 単行本
- 購入: 31人 クリック: 404回
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久々に最初から最後まで読んでしまった良書。
買って目次を読んだら、この本は余すことなくすべて読みきると決意してしまった。
子供のころからファミコンやスーパーファミコンやゲームボーイ、NINTENDO64、
ゲームキューブなど、実は僕の人生の中で最も馴染み深い触れたゲーム企業なのに
その歴史とか、ビジョン、ぜんぜん知らなかった。知ろうともしていなかった。
dankobai氏のエントリで偶然この本を見つけたのだが、本当にラッキーだった。
目次
- プロローグ 「100年に1度」に揺らがず
- 第1章 ゲーム旋風と危機感
- DS、1人1台への挑戦
- 社長が作った《脳トレ》
- ゲーム人口拡大戦略とWii
- ソニーとの10年戦争
- 「ゲーム離れ」の危機感
- 第2章 DSとWii誕生秘話
- レストランで生まれたDS
- Wiiの「お母さん至上主義」
- 怖がられないリモコン
- 毎日、何かが新しい
- 第3章 岩田と宮本、禁欲の経営
- 勝って驕らず
- 心はゲーマー、岩田聡
- 文法破る、世界の宮本茂
- 「肩越しの視線」という武器
- 「ちゃぶ台返し」の精神
- 部門の壁を壊す「宮本イズム」
- 外様社長が励む個人面談
- 伝統にサイエンスを
- 第4章 笑顔創造企業の哲学
- 娯楽原理主義
- 「任天堂らしさ」を守る
- 「驚き」や「喜び」を食べて育つ
- 似て非なるアップルと任天堂
- 「役に立たないモノ」で培われた強み
- 黒こげのゲームボーイ
- 第5章 ゲーム&ウオッチに宿る原点
- 蘇る「枯れた技術の水平思考」
- 遊びの天才、横井軍平
任天堂 ”驚き”を生む方程式の読みどころ
任天堂のゲーム作りの哲学がわかる
Wiiというハードウェアがどうしたら家庭になじめるのか?ゲームを楽しんでいるときに不愉快になる要素は許されない。笑顔を創造することが任天堂の仕事である。
Wiiをつけているテレビは市販のテレビより使いやすい(宮本氏)
この本を読んでいると本気、かつ楽しんで、ゲームを作っている任天堂のこだわりが伝わってくる。ファミコンからWiiまで様々なハードを触ってきたが確かにNINTENDOのハードウェアは扱いやすい。それにゲーム自体も操作しやすい。説明書を読まなくても少し触るとわかる。そんな楽しいものは任天堂のDNAによって生み出されているということがわかる良書です。
個人的に
特に面白いなって思った一節が中学時代にはまっていた「大乱闘スマッシュブラザーズ」というすさまじく面白いゲームを今の任天堂の社長の岩田さんが当時プログラミングしていたという事実。大乱闘スマッシュブラザーズがどういうゲームかと簡単に説明すると4人対戦できる格闘ゲームで、リングの外に弾き飛ばした数で勝敗を競うというもの。
当時(NINTENDO 64時代)の任天堂の公式ルールは2分間の時間制で敵を何人リングの外に吹き飛ばしたかで順位を決めるようになっています。中学時代はもう本当にずっとこの公式ルールで数百時間飽きもせず友達と遊んでいました。NINTENDO SPACE WORLDの公式大会にも出ました。そんな超面白いゲームを作ったのが任天堂の今の社長であるということに、非常にわくわくしてしまいました。
これからどれほどのものを世に送り出してくるのか。そんな期待を勝手に持ってしまってわくわくしてしまいました。
- 作者: 井上理
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- 発売日: 2009/05/12
- メディア: 単行本
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