情熱プログラマー
- 作者: Chad Fowler,でびあんぐる
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2010/02/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 23人 クリック: 665回
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id:mahata:20100407:1270639633を見て買ってみました。プログラミングに絞った内容だけでなく、ITに関わる人間がどうやって仕事をしていくと幸せになれるかが細かく記載されている良書です。各項にある「今すぐ始めよう!」というのもすごく良いです。読者が「読んで終わり」という状態にならないよう、次のアクションを明記してくれています。これは非常に助かる。
僕は社会人5年(IT業界5年)やっていて、社会人として、エンジニアとして、仕事との接し方をわかっているし実践しているつもりですが、出来ているところもあればまだ出来ていないところも多々あります。それを踏まえて「情熱プログラマー」の中からものすごい共感した部分を抜粋。
スペシャリストになろう
ありがたいことにたいていのソフトウェア開発者は人の生死に責任を負う立場にはない。しくじっても、プロジェクトが予算や納期を守れなかったり、製品にバグを引き起こしたりするのが関の山だ。雇い主に余分な金を使わせるだけで、命まで奪うわけじゃない。
これはものすごい同意できる。僕はPHPを用いたプログラムを作成することが出来ますが正直言ってPHPのスペシャリストではありません。各バージョンのバグを把握していないし関数もすべては把握していない。PHPのオブジェクト指向のすべてを使いこなせるわけでもなく、PHPがC言語で作られているのは知っていますがそのソースコードを読んだことはありません。自分はPHPに関してスペシャリストかというとまったく当てはまらないと思います。当然顧客からの要望に応じたアプリケーションを構築することは出来ますが、PHPの根本的な問題にぶつかったとしたら即座に解決出来る自信はありません。そのような問題があっても人が死ぬわけではないしビルが倒壊するわけでもありません。だからといって自分の知るべき領域を軽視して小手先の技術に頼ってばかりいたらスペシャリストにはなれない。エンジニアリングはそんなに甘いものではない。
自戒の念も込めてですがとても共感出来る項でした。
今の職務を全力で
彼は並の働きしかしないし、態度も良くない。たとえ高い可能性を秘めていても、それが何だっていうんだ?現時点でそれを発揮していないじゃないか。企業は可能性で稼いでいるわけじゃない。株主は可能性が実現されなければ投資に踏み切らない。それに、彼の態度を見たマネージャーは彼に投資するのはやめようと思うだろう。
常に企業は営利を求めている。企業が存在している理由は慈善事業を行うためではない。では、そこで働く人々は何を意識しなければならないのか?当然利益を意識出来なければならない。その本質が的確に書かれている。環境に文句を言ってはいけない。上司に文句を言ってはいけない。会社の仕組みに文句を言ってはいけない。今以上に自身の影響範囲を広げたいのであれば真摯な態度で仕事に挑み、結果を出し、信頼を積み上げるしかない。今に全力を尽くすことが出来ない人間はどんな状況でも全力を出すことは出来ない。
バケツ一杯の水の中の小石一つ
取り替えがきく存在を目指すことは敵意のない関係を作り出すことにつながるはずだ。僕らは誰もが代替可能だ。そのことを積極的に認め、その状態を目指して努力しているものこそが、実際にはほかと異なる特別の存在となり、期せずして自らの勝算を高めることになる。そしてもちろん、代替可能な存在であれば、次の大きな仕事へのステップアップを妨げる要因も全くない。
真に職場で優位性を出したいのであれば属人化させるシステムを構築するのではなく、誰でも使えるシステムを構築することだ。唯一無二の存在になろうとしてはいけない。僕も今まで多くの属人化したシステムを運用保守してきましたがそんなものよりも誰もが理解できるシステムのほうが遥かにプロジェクトはうまくいきます。僕自身が構築するシステムもできるだけ属人化せず、わかりやすくすることを心がけています。
総評
以上いくつか共感出来る点をあげましたがまだまだ沢山良いエッセンスが詰まっています。総評として、やっぱりIT系の仕事はプログラミグとか設計とかサーバとかのものづくりが好きじゃないとやっていけないし幸せになれないと思いました。「ソフトウェア開発はなんとなく面白いが本能がまだ真に喜んでいない」と感じながら仕事をしている方がいたらおすすめです。もちろん今をより楽しみたいエンジニアの方にも!
- 作者: Chad Fowler,でびあんぐる
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2010/02/26
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