プロジェクトを振り返ることの利点

最近社内のアジャイルを促進する人たちと集まって
「振り返りの利点って何だろうね?」という議論をした。


※ここで表現している振り返りの方法はすべてKPT。


僕個人としては振り返りの利点というのはいろいろあるんだけど特に、
メンバー間でProblemの認識をすり合わせたり、
本質回帰することが大きな利点であると思っている。


議論しているなかで振り返りというのは当然行ったほうが良いものなんだけど
「良い振り返り」と「悪い振り返り」があるよね、という話になった。

良い振り返り

良い振り返りとは何か?プロジェクト進行中に頻繁に振り返れているのならば
良い振り返りである可能性が高いという結論になった。

  • 前回のProblemを改善し、しっかりとTryできていること。振り返って、「はい、終わり」じゃない
  • メンバー間でプロジェクト進行のProblemを認識できている
  • メンバー同士、良い部分を褒め合う、認め合う


以上を書いてみて思ったが良い振り返りというのはチームの成熟にも効果を発揮しそうだ。

悪い振り返り

対して悪い振り返りというのは

  • プロジェクトが終わった時だけ振り返ってプロジェクト中に活かせない
  • Problemの指摘ばかりに終始してしまって振り返れない
  • Problemが改善されないまま、いつかの振り返りでまた同じProblemが上がってくる

など。僕はこれらはすべて経験している。どれも大した成果の出ない振り返りだった。


特に共感出来るのがプロジェクトが終わった時だけ振り返るというもの。
実はこのやり方だと振り返りの利点をあまり享受できない。
誰かがこれをプロジェクトの検死と表現していたがすごく適切な表現だと思う。
プロジェクトの期間にもよるがプロジェクト終わりにのみ振り返るのでKeepと
Problemを洗い出すだけで相当な時間がかかってしまってTryを議論できない。
議論してもあまり旨みがない。内部環境も外部環境もガラっと
変わってしまったらそのTryを適用できない可能性が高い。
ただ単に終わったプロジェクトの良い部分、悪い部分を調べ尽くす作業になってしまう。だから検死。

なぜ振り返るのか?

振り返りというのは今のプロセスを今以上にするために行うものだから
週に一度ぐらいは開催したい。プロジェクトの健康診断のようなものだ。


振り返りでプロセスを改善できれば成果物の質は自然と高まるはずだ。