#97prog_ja 92 顧客の言葉はそのまま受け取らない

プログラマが知るべき97のこと
これはいつだって意識すること。僕は顧客の言葉を鵜呑みにしない。
顧客が自らの要望を完璧に伝えられないと思っている。これは顧客を
馬鹿にしているのではなくて、要望を伝えきるということが至極難しい
ことであるためだ。例えば僕自身が顧客の立場に立ったとして、やはり
すべての要望を完璧に伝えきる事はできない。誤りもあるだろう。


顧客の言葉に耳を傾ける時は「本当に顧客が求めているものはなんな
のか?」ということに意識を集中させなければならない。

本当か嘘かは知らないけど、車がまだ無い時代にヘンリー・フォード氏が
顧客から言われたのは「今より早い馬が欲しい」だったとか。
この要望の本質は「今より早い移動手段」だ。

自分の希望を伝えるのを嫌がる顧客はまずいないでしょう。少なくとも私は会ったことが
ありません。ほとんどの人は、尋ねれば、詳しく希望を話してくれます。問題は、顧客が
いつも本当のことを言うとは限らないということです。嘘をついているわけではありません。
ただ、顧客とプログラマとでは話し方が違うのです。顧客には顧客独自の用語とコンテキ
ストがあります。私達から見れば、非常に重要と思われることをまったく話さないことも
よくあります。